04番外編 スピーチ挨拶

ユネスコ加盟50周年記念式典

本日ここに、皇太子殿下並びに皇太子妃殿下の御臨席を賜りますと共に、松浦事務局長をはじめとして多数のユネスコ関係者の皆様方、さらには駐日各国大使及び国際機関の代表の皆様方の御出席を頂き、かくも盛大にユネスコ加盟50周年式典が開催できましたことにつきまして、共催者の一人として深く感謝申し上げます。
 国際連合への加盟に先立つこと5年、1951年のユネスコ加盟は、戦後のわが国が国際社会に復帰していく上で、極めて意義深く重要な出来事でありました。このわが国のユネスコ加盟への道を切り開いたのが、世界に先駆けて始まった日本のユネスコ民間運動であったということに深い感慨を覚えます。ユネスコの平和理念が、終戦直後の焦土にあった人々の心に強く響き、平和な国家と明るい社会の建設に向けて新たな第一歩を踏み出した国民に大きな希望と勇気を与えてくれました。
 わが国はこの50年間、「教育、科学及び文化を通じて諸国民の間の協力を促進することにより、平和及び安全に貢献する」というユネスコの目的を実現するべく、政府、民間ともにユネスコ活動に積極的に取り組んで参りました。ユネスコの世界遺産は、わが国を含め世界的に良く知られておりますが、わが国がユネスコに設置した信託基金による有形・無形の文化遺産の保存活動は、今やユネスコの中心的な事業の一つになっております。更に、昨年、わが国は新たに「人的資源開発信託基金」をユネスコに設立し、ユネスコが行う開発途上国の「人造り」の為の事業を支援しております。
 ユネスコ憲章の中で、平和を達成するためには政府の協力だけでなく、市民の誠実な支持が必要であると謳われております。長い歴史を持つわが国のユネスコ民間運動も国内外で活発に繰り広げられており、特に発展途上国の識字活動を支援する「世界寺子屋運動」はユネスコの高い評価を得て、今や世界に通用する言葉になりました。
 わが国のユネスコ加盟から半世紀が経過し、ユネスコを取り巻く環境は大きく変化してきました。冷戦の終焉とともに、20世紀後半より民族や文化の違いに起因する対立や紛争が頻発し、民族、宗教、伝統、思想といった広い意味での文化の違いが国際政治の重要な要因となっています。「相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であった」というユネスコ憲章の一節の重みを、今あらためて感じております。本年は、「文明間の対話」国連年にあたります。私は、21世紀において人類が取り組むべき課題は、文化や風習の違いを受け入れた上での平和的共存であり、その実現のためには、異文化への寛容の精神を養うことが基本になると考えております。教育、科学、文化を通じて人の心に平和の砦を築くことを使命としているユネスコの力が今まさに求められているときではないでしょうか。
   現在、ユネスコでは松浦事務局長がユネスコ改革に精力的に取り組んでおられます。加速化するグローバリゼーションと地球規模の諸問題に直面する21世紀において、ユネスコの果たすべき役割はますます重要になっております。わが国は、ユネスコ関係団体との連携を一層強化しつつ、松浦事務局長のリーダーシップの下に展開するユネスコの諸活動に、今後とも積極的に協力していく所存であります。
 最後になりましたが、これまでユネスコ活動の発展に貢献された方々のご尽力と輝かしい功績に心から敬意を表するとともに、21世紀におけるユネスコ及び関係団体の益々の発展を祈念致しましてスピーチ挨拶と致します。
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04番外編 スピーチ挨拶

戦没者追悼式 スピーチ挨拶2

 天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、戦没者の御遺族及び各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
 先の大戦では、300万余の方々が、祖国を思い、家族を案じつつ戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地に亡くなりました。また、我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表します。
 終戦から62年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の平和と繁栄は、戦争によってかけがえのない命を落とした方々の尊い犠牲と、戦後の国民のたゆまぬ努力の上に築かれています。
 世界中の各国・各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えていることも忘れてはなりません。
 私達は、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく次の世代に継承する責任があります。
 本日、ここに、我が国は、戦争の反省を踏まえ、不戦の誓いを堅持し、世界各国との友好関係を一層発展させ、国際社会の先頭に立ち、世界の恒久平和の確立に積極的に貢献していくことを誓います。国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります。
 終わりに、御霊の安らかならんことと、戦没者御遺族の今後の御平安と御健勝を心からお祈り申し上げてスピーチ挨拶といたします。
これは内閣総理大臣の安倍晋三が全国戦没者追悼式の時に読んだスピーチ挨拶です。
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04番外編 スピーチ挨拶

戦没者追悼式 スピーチ挨拶

本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式を挙行するに当たり、政府を代表しスピーチ挨拶を申し述べます。
 新たな世紀を迎え、改めて、先の大戦の苦難に満ちた往時をしのぶとき、今なお悲痛の思いが胸に迫ってまいります。
 あの苛烈を極めた戦いの中で、三百万余の方々が、祖国を思い、家族を案じつつ戦場に散り、戦禍に倒れ、あるいは戦後、遠い異郷の地に亡くなられました。これら戦没者の方々に思いを馳せ、ここに心から御冥福をお祈りします。そして、現在我々が享受している平和と繁栄が、祖国のために心ならずも命を落とされた戦没者の方々の犠牲の上に築かれていることに思いを致し、戦没者の方々に敬意と感謝の誠を捧げたいと思います。
 また、先の大戦において、我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。国民を代表して、ここに改めて深い反省の意を表するとともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の念を捧げます。
 我が国は、戦後、平和を国是として、国民のたゆまぬ努力により、焦土の中から立ち上がり、幾多の困難を乗り越え、めざましい発展を遂げてまいりました。この平和で豊かな今日においてこそ、我々は、過去を謙虚に振り返り、戦争の悲惨さと、そこに幾多の尊い犠牲があったことを次の世代に語り継ぐとともに、国際社会から孤立しないよう、近隣諸国との友好関係を維持発展させ、世界の恒久平和を確立する責任を負っております。そして、その責任を果たすことが、過去に対する償いとなり、犠牲者の方々に報いる途であると確信するものであります。
 二十一世紀の初めの年に行われるこの式典に当たり、私は、先の大戦から学び取った多くの教訓を改めて心に深く刻み、世界の恒久平和の確立と、希望に満ちあふれ、心豊かに暮らせる社会の実現のため、全力を尽くしてまいりますことを、ここに改めてお誓いする次第であります。
 終わりに、戦没者御遺族の皆様の今なお変わることのない深い苦しみ、悲しみに思いを致すとともに、皆様の御平安を心から祈念して、スピーチ挨拶と致します。
これは平成13年に当時内閣総理大臣だった小泉純一郎がよんだスピーチ挨拶です。
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